国際経済の曲がり角に立つ

 

米国は、通貨供給過剰によるインフレの鎮静化の為に、

金利を上昇させ、通貨の流れを抑えた。

 

豊富なドルを海外に投資していた投資家は、

一斉に発展途上国などへの投資資金を引き揚げ、

安心安全で金利も得られる米国への投資に舵を切った。

 

更に、ロシアに依るウクラナ侵攻は、

グローバルなサプライチェーンのチェーンを斬ることとなった。

世界経済は、当分の間、各国に“忍耐”を迫ることとなる。

 

世界は、経済の曲がり角に在り、

先進各国の指導者の舵取りが試されている。

 

にっぽん丸の船長・岸田文雄の操船技術は、

コリア丸の船長・尹錫悦の操船技術や如何にと

“固唾を飲んで”見つめている。

 

韓国、貿易赤字が過去最悪危機の韓国経済

中央日報日本語版 72日(土)

 

物価が上昇する中、韓国経済を支える貿易にまで赤信号がついた。今年上半期の韓国の貿易収支が103億ドルの赤字となった。上半期基準で過去最大規模の赤字だ。輸出は最高実績だが、原油価格の上昇などで輸入額がさらに大きく増えているからだ。最近の対内外経済環境をみると、当分は物価高、ウォン安ドル高の影響が続くと予想され、下半期の見通しも良くない。

 

   GDP(国内総生産)の殆どを輸出入で稼ぐ“典型的な加工貿易国・韓国”で、貿易赤字は我々日本人が感じる以上に深刻である。

 

日本は、善かれ悪しかれ加工貿易国を脱し、米国・ブラジルに次ぐ内需国(輸入大国)である。

 

所謂貿易赤字とは輸入総額が、輸出総額を上回ることを言い、日本の貿易赤字は常態化している。

しかし日本は対外純投資が多く、資金還流?を含めた経常収支では常に黒字を続けている。

本当に深刻なのは「経常収支赤字」であるようだ。

 

 産業通商資源部によると、今年上半期の輸出額は前年同期比15.6%増の3503億ドルだった。上半期の月別輸出額は毎月過去最高を更新している。操業日数に関係なく一日の平均輸出額も初めて26億ドルを超えた。半導体(20.8%増加)、石油製品(89.3%)、石油化学(16%)・鉄鋼(26.9%)など主要品目の大半が上半期基準で過去最高となり、中国・東南アジア国家連合(ASEAN)・米国・欧州連合(EU)を対象にした輸出がすべて上半期基準で過去最大となった。特にロシアのウクライナ侵攻以降、世界の経済成長が減速する中でも2けた増加率を維持している。

 

   韓国の輸出は好調であるが・・・。

 

 しかし物価高、ウォン安ドル高の中、上半期の輸入額が3606億ドルと前年同期比26.2%増加し、貿易収支は103億ドルの赤字となった。上半期基準では1997年の91億6000万ドル以来の最大規模で、半期基準では1996年の下半期(125億5000万ドル)以来2番目に大きい規模だ。今年上半期には原油・ガス・石炭価格上昇とウォン安ドル高で3大エネルギー源の輸入額だけで878億6000万ドルにぼった。これは前年同期比410億ドル(87.5%)増。この期間、国際原油価格は60%(ドバイ油基準)、液化天然ガス(LNG)は229%、石炭は223%(豪州炭基準)値上がりした。産業部は「3大エネルギー源輸入額の増加が貿易赤字発生の核心要因」と分析した。原材料価格も上昇し、非鉄金属・鉄鋼の輸入も30億ドル以上増加した。

 

   つまり輸出は過去最高を記録するほど好調なのだが、加工貿易に必要な原料やエネルギー源となる原油などの高騰と、韓国通貨のWON安のダブルパンチで輸入総額が大幅に増加した。

したがって、韓国人の努力では解決困難な状態に陥ったという事である。

 

 6月の貿易赤字は24億7000万ドルと、4月から3カ月連続で赤字だ。3カ月連続の赤字は2008年のグローバル金融危機以来14年ぶり。問題は下半期にもこうした傾向が続くと予想される点だ。国際原油価格は最近やや下落したが、依然として1バレルあたり100ドルを超え、為替レートは1ドル=1300ウォン近い。こうした状況のため7-9月期の輸出産業景況判断指数(EBSI)は94.4と、4-6月期(96.1)より悪化すると観測された(韓国貿易協会)。李昌洋(イ・チャンヤン)産業部長官も「夏季のエネルギー需要拡大と原油高で貿易赤字が続くという懸念が強まっている」と述べた。このため政府は7月中に「官民合同輸出状況点検会議」を開き、金融・物流・マーケティング、規制改革などを多角的に支援する方針だ。

 

   この様な状態に陥れば、個人でも企業でも、貯えを切り崩し“耐えきる”ことが必要である。

 

国家にとっての貯えとは、「外貨準備金」と言える。

日本の外貨準備金は1兆3,400億ドルであり、輸入総額6、355億ドルを大きく上回っている。

韓国の外貨準備金は4,440億ドルであり、輸入総額4670に辛うじて相当する程度である。少しでも油断すれば“デフォルト(支払い不能)”に落ちる危険性をはらんでいる。数字は世界のネタ帳2021年版による)

 

そこで必要になるのが「通貨スワップ」である。

ここでいう通貨スワップとは自国通貨と、基軸通貨若しくは国際通貨である外国通貨と等価交換することである。

 

つまり、「中韓通貨スワップ」などは、中国元も韓国ウォンも国際通貨でないため貿易収支の赤字を埋めることは不可能である。

 

尹新政権が熱心に「日韓関係修復」を願うのも、

通貨危機に備えて外貨準備金に代わりえる、「日韓通貨スワップ再開」を必要としている。

 

基軸通貨国・米国が、「米韓スワップ」に応じるそぶりを見せない中、「日韓通貨スワップ再開」を望みの綱“蜘蛛の糸”としているからとも見えてくる。

 

韓国人が、「反日」を貫き通すことは、「武士は喰わねど高楊枝」のプライドである。

私はその様な韓国人のプライドを高く評価しているが・・・

建国以来、「誤った日韓関係100年史」の教育を受け続けた韓国人にとって、日本と助け合うことは「親日」であり、殺人罪にも勝る犯罪であることを考えると、“飢えて死ぬ”か、「正しい日韓関係100年史」を学んで日韓関係を正常化するか・・・選択を迫られているのは韓国人自身である。