増渕 賢一(ますぶち としかず)ブログ

日々の思うことや意見、活動を掲載します。

2015年09月

中国幻想から醒めて観ると―2
 
習近平のドジは、中国・韓国でもあからさまになっている。
 
習近平の金満外交、「自国民が飢えているのに」とネットユーザーが批判―中国
Record China  9月30日()
2015年9月29日、米ラジオ局ボイスオブアメリカ中国版サイトは記事「中国の海外支援は貧乏人の見栄っ張り?ネットユーザーが議論」を掲載した。
 
習近平国家主席は16日、国連総会の一般討論演説を行った。最貧国に対する無利子融資については2015年末時点で返済を免除するほか、途上国支援の南南協力援助基金を設立し、20億ドル(約2400億円)を拠出すると約束した。またアフリカ連合(AU)に対し1億ドル(約120億円)の無償軍事援助を提供する方針も発表された。
 
この大盤振る舞いに反発する中国ネットユーザーは少なくない。文化大革命の時代、中国経済はどん底だったがそれでも米ソに対抗する為途上国への支援を続けた。あの時代に戻ろうとしているのではないかという危惧だ。
 
あるネット掲示板では批判意見の多くが検閲により削除されていたが、残された発言のいくつかを紹介しよう。
 
「自分の子供がお腹を空かしているというのに、他人の子供におやつや玩具を買ってあげるってのかね。病気じゃないの?」
かつては、日本からの援助資金を、途上国への資金として流用し、日本の国連活動の妨害に、それらの途上国を中国が動員したのだから、日本人はいい面の皮
であった。
 
「国連の基準に従えば、中国の貧困人口は2億5000万人で世界一。友好国にプレゼントしても自国民には何も与えないっていうのは毛沢東以来の伝統だ。6000万人が餓死していたのに他国を支援していたんだからな」
名越二荒之助先生は、「中国共産党は、中国人を何千万も殺している。20万や30万人くらいどうってことない」と、南京問題を取り上げる中国政府を一笑に付していた。まさかそれ程では?と思っていたが、どうやら本当のようだ。
 
「ばらまき外交だよね。政治的支持を得るための投資だよ。とはいえ国内の貧乏人がかわいそうだけど」
軍事パレードには、途上国の首脳が援助資金欲しさに参加していたようだった。
 
中国が開発途上国の環境対策支援に3700億円、韓国で批判集中「まず自分のところだろ」「スモッグを何とかして・・・」
Record China 9月30日()
2015年9月28日、米国を訪問している中国の習近平国家主席はオバマ大統領との会談後、二酸化炭素(CO2)排出抑制に関する共同声明を発表。中国が開発途上国の気候変動を後押しすることを目的に31億ドル(約3720億円)を出資することが明らかになった。
 
この報道について、韓国ネット上では、
 
「まず自分のところだろ」
当然の反応、全く同感!
 
「開発途上国のCO2など問題ではない。中国自身の問題の方が大きい。海洋汚染などあまりにも深刻だ」
中国と米国が温暖効果ガスの排出国の1位2位。途上国が排出するそれ等問題にならない。
日本沿岸には中国の海洋投棄物に交じって、韓国のそれも少なくないと聞くが?
 
「無茶くちゃだな。中国がCO2排出を抑制しなければ、世界は救われないというのに」
二酸化炭素排出の原因は、中国においては“練炭”が最も大きいという。韓国では、オンドルに練炭を使っていないだろうな?
 
「中国は自分のところをまだ開発途上国だと言っていなかったか?」
中国人自身が、貧困者2億5000万人と言っていた。
しかし、1000万人ほどは世界が羨む「億万長者」。
 
また、韓国では中国から飛来したとみられる物質による大気汚染が深刻なことから、
 
「その資金はスモッグ対策のための植林にでも使ってくれ」
植林しても、成長するまでに誰かに刈り取られてしまうのが中国。
 
「スモッグや砂嵐の被害に遭っている周辺国を支援すべきだ」
偏西風は西には吹かないから、韓国へ支援してくれということか?
 
「自分の国の問題を解決してから、他の国を支援すべきだろう。それが正しい順序だ。ま、韓国もおなじだけど・・・」
私が言いたくても言えなかったことを言ってくれた。感謝する。
 
などの意見も見られた。
 
 

“中国幻想”から醒めて観ると
 
古すぎて笑われてしまうが、
守屋浩の歌の「ドジを踏み踏みデカクなる・・・」
と言う歌詞が思い出された。
習近平の“ドジ”を見続けたせいである。
 
しかし、中国は、習近平の“ドジ”によって、“デカクはならず”
国際社会の“嫌われ者”となり、
“恥知らず”と罵られる国家になっていくのだろう。
 
米国では、中国・習主席の訪米よりもローマ法王の訪米に注目集まる―海外メシア
Record China 9月28日(火)
2015年9月28日、ロイター通信は、中国の習近平国家主席の訪米は、ローマ法王フランシスコの訪米と時期が重なり、米国民の注目は法王に集まっていたと報じた。
 
ロイター通信は28日、米国では習主席の訪米よりも法王フランシスコの訪米が大々的に取り上げられ、ほとんどの米国人にとって習主席の訪米はつけた氏のようなものだったと報じた。また、25日には米養和等のベイナー下院議長の突然の辞任表明のニュースが飛び込んできたため、主要メディアは習主席とオバマ大統領の共同記者会見の中継を中断し、ベイナー氏の速報を伝えた。一方で、中国国営メディアでは、習主席夫妻が米西海岸シアトル近郊のタコマ市を訪れた際、熱烈な歓迎を受けたと報じていると伝えている。
 
この報道に、米国のネットユーザーからは
 
「習氏は最初にシアトルを訪問してからオバマ大統領に会った。世界がオバマ大統領の言葉は意味を持たないことを知っていると理解しているからだ」
自分の国の指導者をけなす風潮は米国にもあることが判った。
しかし考えてみれば、今回の習主席の訪米目的は、米国に中国の存在(権益)を認めさせることであった。
だからシアトル訪問、ロッキード訪問であり、300機のロッキード製航空機の“爆買い”であった。しかし、その効果はなかったようだ。
された海問題では、中国の主張は米大統領に完全拒否され、ハッキング問題では一方的に指弾された。
会談は、終始、冷たく険悪なムードであったという。
共同記者会見でも両者は、一度も目を合わさなかったともいう。
習主席の訪米目的は、達成できず、悉く米国に拒否されたということである。
このような結果になることは、素人でも予想しえるものであったにもかかわらず、習主席がなぜ訪米し米中首脳会談を望んだのか?の方が、私には疑問である。
 
「中国はカトリック国ではないから、法王の訪米には興味がないのだろう。中国は習主席に対する米国の歓待ぶりを報じるだろう。もちろん国のトップのメンツを立てるために」
「外交儀礼として、国賓級の2者を同時に外交日程に挙げることが有りえず、今回の米国政府の態度は“異常だ”!」と大使経験者は言う。
キリスト教国であるアメリカに在って、国民の耳目はフランシスコ・ローマ法王に集まることは当然であり、習主席の訪米から、「米国民の目を逸らせるべく仕組んだ米国政府の意図」も見え隠れする。
中国国営メディアも「習主席訪米の成果」を見出すのに苦労したであろう。
 
「オバマ大統領は習主席の訪米中に米国にとって有益な何かを成し遂げたのか?」
今回の習主席の訪米による米中首脳会談では、習主席の訪米の目的が達成されたかどうかが重要であり、米国大統領は中国が抱える様々な懸念や要求にどう対応するかが注目点であった。
首脳会談の結果を見れば、中国の意図はオバマ大統領に完璧に拒否されたといってよい。
サイバー攻撃では、オバマ大統領に一方的に批難され、南シナ海問題では、中国の主権は完全に否定されたのである。
 
習近平の打つ手は“裏目・・裏目”
 
対日本政策
「対日圧力」は、安倍晋三首相に”柳に風”と受け流され、
中国国内が抱える最大の問題“景気の失速”を回避するためには
“日本の協力が不可欠”であり、
不本意な日中首脳会談を開催せねばならなかった。
首脳会談後の習の苦虫をかみつぶしたような表情にそれが表れていた。
 
軍事パレード
大枚をはたいて開催した「軍事パレード」では、各国首脳に招待状を送ったにもかかわらず、主要国の首脳で出席したのはプーチン・ロシア大統領のみであった。(諜報機関のトップであったプーチンの目に「中国の軍事力」がどう映っただろうか?彼の“冷笑”は何を物語るのか?)
やむを得ず、(中国の圧力が効果を持つ)韓国の朴槿恵大統領を招き入れ、持ち上げて見せたものの、「我々の縄張りに手を突っ込む」と米国に反発された。
「血の盟約」と誇った北朝鮮との関係は、完全に氷河期の様である。
そして、笑い話にもならないような失策は、
軍事パレードのハイライト、習主席の閲兵の際の、“左手での敬礼”であった。
勿論、内外の失笑をかった。
 
米中首脳会談
そして今回の訪米であり首脳会談である。
「大国関係」どころか、「敵対関係」を自ら演出してしまった。
民主主義国家である米国では、国民にアピールしなければ意味が無いにも拘らず、習訪米、米中首脳会談は、米国民には“一顧だにされなかった”ということである。
 
国連外交
国連外交でも、主要国の首脳には見向きもされず、習主席に声をかけたのは、中国の援助資金を受け取っている発展途上国の首脳のみである。
さらに、時間を持て余したのか「歴代事務局長中“最低”」と国連職員に冷笑される、潘基文とは6回も接触していたという。
韓国の次期大統領にもすでに甘言を弄しているということなのだろう。
 
女性の人権問題
さらに悲惨なのは、情報に無知なのか?情勢分析力がないのか?
慣れないというより、そもそも関心のなかった「女性の人権問題」に首をツッコミ、世界的NGO団体のトップたちから非難を浴びせられ、
ヒラリー氏には「恥知らず」とまで罵倒されてしまった。
 
南シナ海問題
南シナ海「滑走路が完成した模様」と、軍事情報紙が報じている。
米軍部は、「南シナ海の島嶼は飛行場を作っても中国の領土とは認めない。
今後も監視飛行などを継続する」と言明している。
もし米軍偵察機の飛行を中国空軍が妨害できなければ、滑走路の軍事利用には何の意味もなくなる。
もちろん、本来の中国の目的「SLBM搭載の原子力潜水艦」の潜伏海域として南シナ海を”サンクチュアリ”とすることなど無理ということになる。
 
軍事的「リバランス」
第3艦隊が、本来の警備海域東太平洋を離れて、西太平洋にも進出するという。ハワイに司令部を置く米太平洋海軍は、総力を挙げて「対中シフトを採る」ということだ。
中国の海洋戦略、第二列島線内確保は完全に阻まれ、米国の関心がない間隙をぬって自由にしてきた第一列島線内の東シナ海の既得権も怪しくなる模様だ。

中国のあからさまな覇権行為が、日本のみならず、米国をも目覚めさせてしまったということである。

 
 

外国では「能弁が金」?
 
日本には、「沈黙は金」と言い、「能弁は銀」という格言がある。
しかし外国に在っては、通用しない格言のようだ。
 
「日本人の礼儀はどこへ?理解できない!」韓国人スレ主の訴えに韓国ネットは冷静「むしろ礼儀正しいと思う「韓国に来る日本人は・・・」
Record China 9月28日
2015年9月26日、韓国のインターネット掲示板にこのほど、「日本人の考え方が全く理解できない」とのスレッドが立った。
 
スレッド主は、台湾に語学留学中の韓国人。周りにいる日本人が、日本人同士でなく外国人に対してもまず日本語で話しかける点が理解でいないという。「エレベーターを降りるときに『すみません』と言い、コンビニで買い物をして『ありがとうございます』と言っていく日本人を何人も見てきた」と綴り、「あれほど礼儀にうるさい日本人なのだから、中国語で簡単なあいさつの言葉くらいは覚えておくべきでは?」と訴えた。
 
これに、他の韓国のネットユーザーは次のようなコメントを寄せた。
 
「こういう書き込みの方が理解できない」
私が、外国訪問経験で得たことは、「言葉を発することの重要性」であった。
現地の言葉を知らないからと言って「無言」で立ち去るのは、相手に対して最も失礼なことだと知ったからだ。
無言は「不気味」に通じるものがある。
 
「米国人も韓国にきて英語を使うよね」
教育水準が高い国(韓国や日本)では、英語のあいさつ、「グッド・モーニングやサンキュー」は自国語同様なのではないか。
 
「米国人の考え方も理解できないだろうね」
スレ主は、まだ、社会経験、対人関係に未熟なのでは?
 
「韓国に来る日本人は『カムサハムニダ』くらい言える人が多いね。台湾だから英語より日本語がつうじるとおもっただけでは?僕もハワイでは日本語で話すことが多いよ。通じる言葉を使うだけ」
確かに、ハワイや台湾では「オハヨウやアリガトウ」は普通に通用する。
日本国内でも「カムサハムニダ」はある程度通用すると思うが。
 
「エレベーターを降りる時、コンビニを出る時、あいさつをするのは礼儀なのでは?何も言わずに行くよりも、はるかに礼儀正しいと思うけど」
どこの国籍の人も、どの民族の人も、どの肌の色の人も、母国語が違っても「人と人」お互いに言葉を掛け合うことが大事であり、言語が重要ではない。
ホテルでの朝、すれ違う人に「(日本語で)おはようございます」と声をかければ、日本語が分かっていても判らなくても相手は笑顔で答えてくれる。
自国語で、南米では「ブエノス・ディアス」と返してくれるだろう。
シチュエーションを同じくすればそれだけで意志は通じるものだ。
 
「英語は世界の公用語だから、韓国だろうと中国だろうと外国人が英語を使うのは理解できるけど、日本語はそうじゃない。だから、台湾で日本語を使うのじゃ、コミュニケーションをとる意思がないとしか思えない」
私の友人が、ブラジルからのたった一人での帰途、フロリダの空港でトラブルに陥った。
彼は日本語以外全く話せない。
彼は、空港ロビーで「誰か日本語を話せる人いませんか~」と叫んだ。
コミュニケーションを必要としていたからだ。
 
「台湾は親日の傾向があるから、日本語ならある程度は通じるし、もてなしてもらえると思っているのかも」
台湾の人は、日本人であると知れば安心して、友好的になる。
オモテナシにも心がこもるというものだ。
 
「台湾の言葉を覚えていなかっただけだよ」
もしかしたら、「韓国人や中国本土人に間違えられたくない」と言う気持ちがあったのかもしれない。
北京語の「謝謝」は、広東語では「多謝」ドーシェと発音するのでしたか?
台湾ではどちらも通用するとは思うのですが?
 
「(相手が)日本人だと思ったのでは?」
「祖国は台湾、母国は日本」と考えている人がたくさんいるとも聞く。
韓国人は、「日本の方ですか?」と聞かれると、「韓国人だ!」と強く反応する人が多い。
台湾人は「日本の方ですか?」と聞かれると、「(笑顔で)いえ、台湾人です」と柔らかく返す。
 
「台湾の人たちは日本にものすごく友好的らしいから、日本語を使った方がはるかに良い筈」
韓国同様、台湾も日本が統治する以前は修学率が極めて低かった。
ネーティブの人たちは部族ごとに言語まで違っていたという。
台湾の高地では、今でも日本語が「共通語」であるとも聞く。
このような背景では日本語を使った方がいいのかもしれない。
 
記事中でスレ主は「中国語で簡単なあいさつの言葉くらいは覚えておくべきでは?」と言っている。それはそれで正しい。
私は、「ありがとう」を何か国語で言えるか、クルーズのサヨナラ・パーティーで、フィリピン人バーテンダー相手に試してみた。
ウイスキーオンザロックをお替りするたびに「ありがとう」、「サンキュー」「謝謝」「カムサハムニダ」…等々12か国語くらい使ったが、あとは酩酊して覚えていない。
 
 

二人の「恥知らず」ガッチリ握手
 
中国ウォッチャーの第一人者・宮崎正弘氏は
「習近平は、ヤルコトナスコトが裏目に出る稀有な指導者だ」
「鄧小平のような老獪さがないから・・・」
(安倍首相は)取り組みやすい」と述べていた。
 
国連総会出席の付随行事でも、失態を演じてくれたようである。
 
習近平主席「虚飾に満ちている」「恥知らず」、米国務省や人権NGOなどが非難―台湾メディア
Record China 9月28日(月)
2015年9月27日、中国の習近平国家主席がニューヨークの国連本部で、「世界女性サミット」を主催した。サミットは1995年に北京で開催された世界女性会議から20周年を記念したもので、約80か国が参加した。習主席はこの日の演説で「女性差別と偏見をなくし、より包容力と活力ある社会に」と訴え、国連の助成事業に1000万ドル(約12億円)を拠出することも表明した。こうした動きに、各界から批判や疑問の声が届いている。台湾のニュースサイト・風伝媒の報道。
 
「この20年、中国の人権を取り巻く状況は大幅に改善した」とする習主席に、世界最大の国際人権団アムネスティ・インターナショナル東アジア調査部のローザン・ライフ部長は「虚飾に満ちた発言だ」と非難。同じく人権NGOヒューマン・ライツ・ウォッチで女性の権利局長を務めるリースル・がルンソルツは、「こうしたサミットに参加すべきなのは、抑圧行為を行っている中国政府だけでなく、かの地で勇敢に立ち上がる女性たちである」と発言している。中国では、弁護士やジャーナリスト、人権活動家などを中心に多くの女性が政府当局から圧力をかけられたり、監禁されたりしている。
 

サミット開催前、米国務省は「Free the20(20人を解放せよ)」との運動を展開し、世界各国で収監中の20人の女性人権活動家を釈放するように求めた。米国連大使スーザン・パワー氏もこれに賛同している。20人の中には「中国で最も勇敢な弁護士」と称される王宇(ワン・ユー)誌など3人の中国人が含まれている。王氏はスクールセクハラを撲滅する運動に取り組んでおり、今年7月より「国家混乱扇動罪」で中国当局に拘束されている。

 
尚、次期大統領選に出馬が目されるヒラリー・クリントン前国務長官は、1995年に北京で開催された世界女性会議に出席した過去があるが、このほど自分のツイッターで習主席を名指しで「恥知らず」と非難している。
 
そもそも共産中国が、連合国の一員であった中華民国の権利を引き継いで「常任理事国」となって、「拒否権」を持っていることがおかしいのである。
 
冷戦の最中、ソ連の膨張に手を焼いたニクソン大統領が、キッシンジャーを使嗾して、ソ連と対立する中国を自陣営に引き込んだことが間違いの始まりであった。
 
当初の目的「ソ連の解体」は達成したものの、「15億の人口大国の中国に、富を与え、強大な軍事力を持たせる手助けをしてしまった」
 
日本も責任を免れることはできない、中国の産業競争力を育成したのは日本だからである。
 
そして今日、日本や米国は自らの対中政策の誤りに気付いた。
米国は「リバランス戦略」で中国と一線を画し、
日本も「戦略的パートナーシップ」と言いながら着々と中国包囲網を構築している。
 
しかし、此処に空気の読めない国が、人が現れた。
大韓民国・朴槿恵大統領であり、国連事務総長の潘基文である。
 
国連・潘事務総長が習主席とガッチリ握手、国連創設70年を記念した「和平尊」贈呈式で中国の平和貢献に謝意―中国メディア
Record China 9月28日(月)
2015年9月27日、中国新聞網によると、米国を訪れている中国の習近平国家主席は国連創設70年を記念した「和平尊」を国連に意贈呈した。贈呈式には潘基文事務総長が出席し、習主席と握手を交わした。
 
「和平尊」は中国の古代青銅器の中の「尊」をベースに、中国の国連に対する「重視と支持」を表現したという。習主席は贈呈式のあいさつで「和平尊によって中国と中国人民の平和、発展、協力を希求する精神を伝えた。これは国連憲章の精神でもある」と述べ、「国連が新たな10年間に踏み出すこの時、世界各国と共に国連の理想実現に向けて引き続き努力したい」と語った。
 
これに対し、潘事務局長は「和平尊は中国と国連の共通の価値観と密接な協力関係を示すものだ」と語り、世界の平和と発展事業における中国の貢献に謝意を表明。その上で、新たな情勢の下で中国と共にミレニアム開発目標の実現、貧国削減、気候変動対策に向けて協力を強化したいと述べた。
 
中国新聞網も御多分に漏れず、中国共産党のコントロール下にあるから、ツッコミはないのだろうが、突っ込みどころ満載の記事である。
 
中国の国連に対する「重視と支持」は、棚ぼた式に獲得した常任理事国の椅子と、拒否権を手に入れたのだから中国が国連を「重視し支持」することは当然であろう。
 
どこに、中国と中国人民の平、発展、協力を希求する精神があるというのか。チベット・ウイグルを侵略し、モンゴルの領土を手にして離さない。南シナ海では国際法を無視して自国の圏域を広げ、国際世論の周辺国の抗議をよそに滑走路まで建設している。国連事務総長の潘基文の視線はどこにあるのか。
 
潘事務総長は、先の中国軍事パレードにも参席した。
そして国連事務総長として「和平尊は中国と国連の共通の価値観と密接な協力関係を示すものだ」と語ったというが、本心は、韓国の次期大統領候補として、中国の支援を期待しての発言であり行動だろう。
 
本来「国連」は、紛争や戦争の撲滅のために存在する。
歴代の国連事務総長は、「紛争や戦争解決」のために尽力している。
ハマーショルド事務総長などはそのために命まで失っているのだ。
潘事務総長の、時代錯誤の中国の軍事パレードへの参席は、ソ連が赤の広場で開催した軍事パレードに当時の事務総長が参加したことと同じ意味を持つ。
歴代事務総長は、軍事パレードを批判する事は有っても、それに参加するなど夢にも考えなかった。しかし、潘基文は・・・である。
 
また「国連」は、人権尊重が、人権の確保が目的ではないか。
国際NGOが中国の人権侵害や、人権抑圧を非難している中で、そのような声を受けて中国を非難しないのみならず、中国を“賞賛”するとは何事か。
 
国連をよく知るジャーナリスト高山正之氏が「潘基文は歴代事務総長の中で最低」と言っていたが、私は、「潘基文は、事務総長の資質のない人物」であったとみている。
 
 

日本の実力
 
今朝のブログで、朝鮮戦争時に日本人が果たした役割と、
第2次朝鮮戦争勃発時を想定した日本の実力について語った。
私の論を裏付ける記事があったので、コメント抜きで掲載する。
 
(朝鮮日報日本語版)【コラム】日本の集団的自衛権と韓国人に「不都合な真実」
朝鮮日報日本語版 9月28日()
2015年8月、神奈川県の横須賀海軍施設など、在日米軍の基地を訪問したことがある。韓半島で全面戦争が勃発した場合、兵力や兵器、補給物資などを支援する役割を担う基地だ。これらの基地は在韓国連軍司令部の指揮下にあるが、日本に駐留しているため「国連軍司令部後方基地」といえる。国連軍司令部の後方基地は、横須賀海軍施設のほか、沖縄県の嘉手納飛行場、海兵隊普天間飛行場など7か所がある。
 
横須賀海軍施設は、韓半島での有事の際に出動する航空母艦やイージス艦をはじめ、米海軍第7艦隊所属の艦艇の母港となっている。韓半島での有事の際には、十数隻の艦艇が48時間以内に出動できる態勢を整えている。アジア最大の空軍基地である嘉手納飛行場には、F-15戦闘機、早期警戒管制機E3,空中給油・輸送機KC135、偵察機RC-135など、韓半島での危機の際に登場する航空規約120機が配備されている。沖縄の米軍基地には、韓半島での有事の際に真っ先に出動し、戦争を抑止したり、北朝鮮の攻撃を阻止したりする役割を担う第3海兵遠征軍が駐留している。長崎県の佐世保基地には、韓半島有事の際に用いられる数百万トンもの弾薬が貯蔵されている。これら基地を視察して「日本にある国連軍の後方基地が十分な役割を果たせなければ、韓半島での全面戦争に対処できない」と言う韓国軍関係者の説明が「不都合な真実」であるかのように聞こえた。
 
集団的自衛権を行使できるようにする内容の安全保障関連法案が成立したことで「戦争できる国」となった日本に対する懸念が広がっている。とりわけ、韓半島での有事の際、に日本の自衛隊が韓国の意志と関係なく韓半島に出動できるようになるのではないかとの議論もある。韓国政府と軍当局はこれに対し「韓国側の要請若しくは同意がないまま、日本が韓半島で集団的自衛権を行使することはない」という説明を繰り返すだけと言う状況だ。
 
だとすれば、現実も政府の説明通りに単純明快に整理できるだろうか。多くの専門家は、そのようなことはないと指摘している地中の地雷に相当する機雷は、北朝鮮が力を入れている非対称脅威(国家でない組織を対象とする脅威)の一つだが、これに対応する韓国軍の機雷除去作戦の実力は大幅に低い状況だ。一方、日本の海上自衛隊による機雷除去作戦の能力は世界でもトップクラスとされている。米国はすでに6・25戦争(朝鮮戦争)当時、日本を利用して元山(北朝鮮江原道)などで機雷除去作戦を行おうとした。韓半島での有事の際、機雷除去作戦に自衛隊が動員される可能性が高いのも、そのような理由からだ。弾薬などの補給物資を積んだ米軍の船団を、自衛隊が東海(日本海)や南海(東シナ海)から韓国の領海の外側まで誘導する役割を担うことも検討されている。北朝鮮の潜水艦を探知する対潜作戦にも、米軍の支援を受け、自衛隊の哨戒機が動員される可能性が取りざたされている。韓国が16機しか保有していないP3C哨戒機も、日本は80機あまり保有しているからだ。
 
日本で安全保障関連法案が成立したことは、多くの韓国国民にとっては刃(やいば)のように感じられるが、軍事や安全保障の関連からは、メリットもデメリットもある「両刃の剣」のようなものだ。政府が国民感情ばかり意識し、あいまいな態度で切り抜けようとするならば、有事の際に北朝鮮が迫りくる中、国論の分裂や韓日両国の対立など「敵前での分裂」と言う悲劇につながりかねない。今からでも国民には「不都合な真実」をきちんと伝え、日本や米国などと共に、あらゆるケースに備えた具体的な措置を講じるのを急ぐ必要がある。
 
 

↑このページのトップヘ